空皿あきざら)” の例文
「どうぞ——」と言ってボオイは空皿あきざらをもった手で食堂の入口を示したが、そのまま無愛想にコック場の方へ行ってしまった。
旅の絵 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
それがいつのまにか、残らずはらの中に入ってしまって、どんな味がしたのだがまるきり忘れていると、眼の前にただ一枚の空皿あきざらが残っているだけで彼のそばには父親と母親が立っていた。
(新字新仮名) / 魯迅(著)