禁厭きんえん)” の例文
禁厭きんえんをまじないやむるとんでいるのは古いことだ。神代じんだいから存したのである。しかし神代のは、悪いこと兇なることを圧しむるのであった。
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それは戦乱や凶事を予知する禁厭きんえんの法を撰したもので、広一郎のような青年にとって、決して「面白い」筈のものではなかったし、梶家の蔵書ちゅうにも一冊しかないものであった。
女は同じ物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
その他咒詛、禁厭きんえん等、いやしく幽冥ゆうめいの力をりて為すべきを知らざるはなし。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)