いわん)” の例文
どんな事があっても怒った事はない。いわんや朋輩同士で喧嘩をしたと云うことはただの一度もない。ツイゾ人と掴合つかみあったの、打ったの、打たれたのと云うことは一寸ちょいともない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
有るか無いか分らない。いわんや酒を飲むなどゝ云う金は一銭もない。れだけは念の為めにお話して置くが、酒を飲みにおさそいとは誠にかたじけない。是非お供致そうとう出掛けた。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
斯様かようなものは全体私なんぞの聞くべきものでない、いわんもてあそぶべき者でないと云うかんがえを持て居るから、ついぞ芝居見物など念頭に浮んだこともない。例えば、夏になると中津に芝居がある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)