真四角まッしかく)” の例文
旧字:眞四角
南天の下に手水鉢ちょうずばちが見えるあたりから、雨戸を三枚ばかり繰った、奥が真四角まッしかくに黒々と見えて、蚊帳の片端の裾が縁側へあふれて出ている。ト見る時、また高らかにひぐらしが鳴いた。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)