眞向まつかふ)” の例文
新字:真向
「お駒ちやん。……ハヽヽヽ。可愛らしい名やなア。」と、京子は眞向まつかふから大きな聲を浴せて、綺麗に結つたお駒の頭髮かみと愛くるしい頸筋のあたりとを見た。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
されば眞向まつかふよりの母が異見に疳癪の火の手つのりて、よしさらば立派に我か戀を通して見すべし、馬鹿なことをと奮ひたちしは一時、今朝の勢ひにては谷中に足のむくべくもあらず
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)