“盛妝”の読み方と例文
読み方割合
せいさう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
空は晴れ渡りて、日はうらゝかに照りぬ。我は父君母君の盛妝せいさうせる姫を贄卓にへづくゑの前に導き行き給ふを見、歌頌の聲を聞き、けふの式を拜まんとて來り集へる衆人の我四邊めぐりを圍めるを覺えき。
然るに榛軒の既に去つて、上原の未だ来らざるに当つて、治を請はむがために訪うた一夫人が盛妝せいさうして坐してゐた。上原は驚いて退いた。榛軒は衣を整へて出でて夫人を見て云つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)