白馬どぶろく)” の例文
白馬どぶろくとは違いますよ、ハハハハハハ』と、自分はふと口をすべらした。何たる残刻ざんこく無情の一語ぞ、自分は今もってこの一語を悔いている。
まぼろし (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
しきりに白馬どぶろくか何か飲んでいる。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
よほど都合のいい日でないと白馬どぶろくもろくろくは飲めない仲間らしい。けれどもせんの三人は、いくらかよかったと見えて、思い思いにっていた。
窮死 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
いかにかれは零落するとも、都の巷に白馬どぶろくを命として埃芥あくたのように沈澱ちんでんしてしまう人ではなかった。
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
文公は恵まれた白馬どぶろく一本をちびちび飲み終わると飯を初めた、これも赤んぼをおぶった女主人かみさんの親切でたらふく食った。そして、出かけると急に亭主がこっちを向いて
窮死 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「一本つけよう。やっぱりこれでないと元気がつかない。だいはいつでもいいからったほうがよかろう。」と亭主あるじは文公がなんとも返事せぬうちに白馬どぶろくを一本つけた。するとかどばった顔の男が
窮死 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)