白殺はくさつ)” の例文
過ぐる夜のもやは墨と胡粉ごふんを以て天地を塗りつぶしたのですけれど、これは真白々まっしろじろ乾坤けんこん白殺はくさつして、丸竜空がんりゅうくうわだかまる有様でありました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
湖面が再び白殺はくさつされて、夜が明けたのか、月が出戻ったのかわからないような気分のうちに、大船も、早手も、みんな隠れてしまっている。