疾患しっかん)” の例文
思ふにジルコーヴィチ氏は、ふとしたこの疾患しっかんの発作をきつかけに、かねてからの侵略の野望を遂げようと思ひついたものであらう。
灰色の眼の女 (新字旧仮名) / 神西清(著)
こんな風で、私の肉ポケットの疾患しっかんは、更に悪化したのだった。ラジウムも適当なる時間を限って患部に当てれば、吃驚びっくりするほど治癒ちゆが早いが、度を過ごすと飛んだことになるのだった。
柿色の紙風船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それは視神経の疾患しっかんで、生れつきのものが多い。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)