“申兼（もうしか）” の例文
「もし旦那様、何ともはや誠（まこと）に申兼（もうしか）ねましてございますが、はい、小用場（こようば）へはどちらへ参りますでございますか、どうぞ、はい。……」
取舵 (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)
紳士淑女の方々に高い声では申兼（もうしか）ねるが、猪はこのあたりの方言で、……お察しに任せたい。
小春の狐 (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)
「はい、もし、誠（まこと）に申兼（もうしか）ねましたが、小用場（こようば）はどこでございましょうかなあ。」
取舵 (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)
「申兼（もうしか）ねましたが、もう一杯。丁（ちょう）ど咽喉が渇いて困っていた、と云う処です。」
浮舟 (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)