甲斐甲斐かひがひ)” の例文
しかもやうやく帰つて来ると、雨外套あまぐわいたうも一人では脱げない程、酒臭い匂を呼吸してゐた。信子は眉をひそめながら、甲斐甲斐かひがひしく夫に着換へさせた。夫はそれにも関らず、まはらない舌で皮肉さへ云つた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
どりやうはぎ甲斐甲斐かひがひしくも、きりりと羽織はおつたお月さま
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)