由縁いわれ)” の例文
行過ぎる嘉十郎のうしろ姿を見送りながら、菊弥は、鸚鵡蔵の由縁いわれを、一番最初に自分へ話してくれた、お綱という女のことを思い出した。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「この土地は小野の小町の出生地の由縁いわれから、代々一人はきつと美しい女の子が生れるんですつて。けれどもその女の子は、小町の嫉みできつと夭死するんですつて」
小町の芍薬 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
丁寧松の由縁いわれである。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)