生汗あせ)” の例文
青年はたちまさっと赤くなった。そうしてまた急に青白くなって、房々した頭髪の下に隠れている白い額にニジンダ生汗あせを、平手でジックリと拭い上げた。
女坑主 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
私は見る見る血の気をうしなって行く自分自身を自覚した。タマラナイ興奮と、恐怖のために全身ビッショリと生汗あせを流しながら、身動き一つ出来ずにいた。
けむりを吐かぬ煙突 (新字新仮名) / 夢野久作(著)