“生世話”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きぜわ50.0%
きせわ25.0%
キゼワ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
菊五郎の芸は市川小団次の芸を移しているので、つまり写実的な生世話きぜわな狂言が多いのだが、それを源之助が継承したのである。そして源之助は、自分の柄に合わないものまで随分している。
役者の一生 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
滝流しの浴衣ゆかたを着た与茂七よもしちが現われると、舞台は陰惨の極から、華麗の頂辺てっぺんに飛び上り、まさに南北特有の生世話きせわだんまり、あのおどろおどろしい声や、蒼白い顔や、引き包まんばかりの物影などは
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
市村の如きは時代世話であつて、生世話キゼワでないと言つて、そのセリフ廻しから、芸質を評したのも、父菊五郎を生世話の優人としてゐたからである。
菊五郎の科学性 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)