玉雫たまだれ)” の例文
古寺の軒端のきばからも玉雫たまだれが落ちて瓔珞ようらくの音をたてる。外はしめやかな時雨。柴の乾きがよいので、炉では焚火の色が珊瑚さんごを見るよう。お絹は飽かずに語りつづける。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)