献物けんもつ)” の例文
旧字:獻物
また、つたえ聞いた近郡の地頭や、郷士、法師らの献物けんもつもおびただしく、酒、こうじ、干魚、果物くだもの、さまざまな山幸やまさちが、行宮あんぐうの一部の板屋廂いたやびさしには山と積まれた。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
恵那えなの山づたいに甲州へ落ちのび、例の小六が苦心して製作させた鉄砲を献物けんもつとして、武田家へ取り入り、甲州の乱波者らっぱものの組(しのび・攪乱隊こうらんたいの称)へはいったということであった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……や、ここへもまぎれ入りましたか。昨夜、小盗人が二、三下屋しもや献物けんもつを狙いに這い込みましたゆえ、これは、そやつの物でございましょう。ご安心ください。ほかに別条はございませぬ」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
老公もその献物けんもつにたいして、かならず心もち頭を下げ
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
他の将軍連のように、左豊に献物けんもつを贈らなかった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)