猫間ねこま)” の例文
ともあれ一刻も早く慰めてやりたいと、あわただしく湯漬ゆづけを一わんかっこんで、宿の亭主に小舟を頼み、京橋口から猫間ねこま川をのぼって、小橋おばせ黙蛙堂もくあどううちせつけた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うぬ等は猫間ねこまの落人だらう、ふざけた真似をしやがるなと云つて、二人の衣類を剥ぐ。わん平は剥身絞むきみしぼりの襦袢と鬱金うこん木綿の越中褌とになり、おだるは例の長襦袢一つになる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
猫間ねこま
猫間ねこま川の眺めに渋茶をすすっている。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)