狂院きょういん)” の例文
その春、私が連れて行かれたその狂院きょういんに咲き満ちてた桜の花のおびただしさ、海か密雲みつうんに対するように始め私は茫漠ぼうばくとして美感にうたれて居るだけでした。
病房にたわむ花 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)