物名ぶつめい)” の例文
それから右の表には出してないが、歌の部立ぶだて、つまり分類も、『古今集』が春・夏・秋・冬・賀・離別・羇旅きりょ物名ぶつめい・恋・哀傷・雑・雑体・大歌所おおうたどころ御歌としてから、大体この方針が承け継がれた。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
なお少しく増補するに、古今集物名ぶつめいに、「いささめに時まつ間にぞ日は経ぬる心ばせをば人に見えつつ」とあるのは、「笹」を咏込よみこむために、「いささめ」を用いた。但しこれは平安朝の例である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)