牝恋つまこ)” の例文
思ひぞくらす秋の山に、牝恋つまこふ鹿もうらめしく、まがきにからむいもかつら、子にほだされて捨てかねし、身のなるはてをあはれ世に、訪ふ人絶えてなかりけり。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)