牙山がざん)” の例文
「このやろう、今日きょうこそは承知ができねえぞ、さああばれるならあばれて見ろ、牙山がざんの腕前を知らしてやらあ」
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
かれは日清戦争にっしんせんそうに出征して牙山がざんえきに敵の大将を銃剣でしたくだりを話すときにはその目が輝きその顔は昔のほこりにみちてしゅのごとく赤くなるのであった。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
最敬礼のもっともきらいなのは生蕃であった、生蕃はいつもかれを罵倒ばとうした。生蕃は大沢一等卒が牙山がざんの戦いで一生懸命に逃げてアンペラを頭からかぶって雪隠せっちんでお念仏をとなえていたといった。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)