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爪先
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つまさ
ふりがな文庫
“
爪先
(
つまさ
)” の例文
僕は改札口の傍で
爪先
(
つまさ
)
き立ち、君を捜した。君が僕を見つけたのと、僕が君を見つけたのと、ほとんど同時くらいであったようだ。
未帰還の友に
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
道が
爪先
(
つまさ
)
き上りになった。見れば鉄道線路の土手を越すのである。鉄道線路は二筋とも
錆
(
さ
)
びているので、滅多に車の通ることもないらしい。また踏切の板も渡してはない。
元八まん
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
そのへんからもう下り道になってもよさそうな時分だのに、いつまでもそれが
爪先
(
つまさ
)
き上りになっていて、私たちはその村の中心からはますます反対の方へ向いつつあるような気がしてきた。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
それから、
爪先
(
つまさ
)
き立ちで戸口へ近づき、ドアをそっとあけて、下の階段に聞き耳を立てた。彼の心臓は恐ろしいほど鼓動した。けれど階段は、誰も彼も寝てしまったように、しんとしている。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
色あくまでも白く、鼻がつんと高くて、
眼許
(
めもと
)
すずしく、いかにもいい男だ。けれども少し
爪先
(
つまさ
)
き立ってお
尻
(
しり
)
を軽く振って歩く、あの歩き方だけは、やめたほうがよい。
パンドラの匣
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
今では魚屋や
八百屋
(
やおや
)
ばかりになった狭苦しい
南京町
(
ナンキンまち
)
を肩をすり合せるようにして通り抜けたりしたのち、今度はひっそりした
殆
(
ほとん
)
ど人気のない東亜通りを、東亜ホテルの方へ
爪先
(
つまさ
)
きあがりに上った。
旅の絵
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
れいの
爪先
(
つまさ
)
き立ってお
尻
(
しり
)
を軽く振って歩く、あの、音楽的な、ちょんちょん歩きをして自分のベッドに引き上げて行き、僕はそれを見送り、どうにも、かなわない気持であった。
パンドラの匣
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
“爪先”の解説
爪先(つまさき)とは、動物(特に人)の足の先端部の指がある部分、または足の指の先の部分のことである。英語のtoeからトーとも言う。一本一本の指に着目する場合には足指(あしゆび)という場合もある。
(出典:Wikipedia)
爪
常用漢字
中学
部首:⽖
4画
先
常用漢字
小1
部首:⼉
6画
“爪先”で始まる語句
爪先上
爪先立
爪先下
爪先探
爪先舞踏