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焦躁
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もどか
ふりがな文庫
“
焦躁
(
もどか
)” の例文
またしても私がその三野村にまた輪をかけたほど惚れているのに、それを遺憾なくわからす
術
(
すべ
)
のないのが
焦躁
(
もどか
)
しかった。
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
ここまで光来と、小手にて招くに、得三は腰に付けたる
短銃
(
ピストル
)
を
発射
(
はなつ
)
間
(
ま
)
も
焦躁
(
もどか
)
しく、手に取って投附くれば、ひらりとはずして遁出すを、遣らじものを。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
尤
(
もつと
)
も弟は黙つて詰めて居たので、兄の方は
焦躁
(
もどか
)
しがつて、『貴様これへ入れろ——声掛けなくちや御年貢のやうで無くて
不可
(
いけない
)
。』と自分の手に持つ
箕
(
み
)
を弟の方へ投げて遣つた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
同時に同じ出来事が僕を
焦躁
(
もどか
)
しがらせたのも
嘘
(
うそ
)
ではない。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
また私自身にしても、そんなことを思ってみるさえ堪えられない
焦躁
(
もどか
)
しさに責め
苛
(
さいな
)
まれるので、そんな悩ましい
欝懐
(
おもい
)
をばなるべくそのままそっと脇へ押しやっておくようにしておいたのであった。
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
▼ もっと見る
あまり女の心のいい
甲斐
(
がい
)
なさと頼りなさとが
焦躁
(
もどか
)
しかった。
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
“焦躁”の意味
《名詞》
焦 躁(しょうそう 「焦燥」に「同音の漢字による書きかえ」がなされる)
いらいらして焦ること。
(出典:Wiktionary)
焦
常用漢字
中学
部首:⽕
12画
躁
漢検1級
部首:⾜
20画
“焦躁”で始まる語句
焦躁感
焦躁立
焦躁苦悶