焚尽やきつく)” の例文
貫一はこの五年間の家族をめての一人も余さず、家倉と共に焚尽やきつくされて一夜の中にはかなくなりをはれるに会ひては、おのれが懐裡ふところの物の故無ゆゑなく消失せにけんやうにも頼み難く覚えて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)