炒米いりごめ)” の例文
第四 炒米いりごめの粥 白粥は粘着性ねばりけが多くって胃の悪い病人に適しませんからその時は炒米の粥を用います。これは西洋風にすると米を洗いません。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
母親は少し不機嫌で、十二時過ぎても帰らないからどうしたのかと思ったよ、とは言ったが、それでも元気よくみんなをよんで、炒米いりごめを食わせた。
村芝居 (新字新仮名) / 魯迅(著)
或いは炒米いりごめ甘藷かんしょとを合せ炊き、または豆飯であったり茶飯であったりするが、とにかくにどこでも味附け飯のことをそう謂っている。こういう一種の食物が発明せられまたひろく行われたのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
第三 炒米いりごめの粥 これは一旦いったんお米の洗ったのを乾かせて炮烙ほうろくでよく炒って少し塩を加えて水から気長に弱い火で煮ます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
春はすしが良いと申すのは人の身体に酸性の食物を要するからで、病人におかゆを与えるにも炒米いりごめのお粥でないとかえって胃を害しますからよく注意しないといけません。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
産婦とかあるいは特別の病気の外は白粥よりも炒米いりごめのお粥の方が病人に適当なので
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
炒米いりごめかゆ 冬付録 病人の食物調理法の「第四 炒米いりごめの粥」
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)