“炒粉”の読み方と例文
読み方割合
いりこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
越後の三面みおもて村ではこの熟柿をトンコと呼んでいる。コウセンすなわち麦の炒粉いりこに、このトンコを合せ練って、甘味をつけて食べるという(布部郷土誌)。
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
おれは小さい時には顏に青筋が出てゝ、ひどい疳性で皆んなを手古摺てこずらせたさうだよ。炒粉いりこが思ふやうにゆだらないと云つて泣き入つたまゝ氣絶して、一時は助らないと思はれたさうだ。
母と子 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
大豆の炒粉いりこはキナコと謂って今も普通であるが、豆にはごじるや豆腐のために今一つの水浸けの法も行われている。炒り搗きを主とするのは麦類が多かった。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)