潮垂しほた)” の例文
番屋へ行つて見ると、お半はすつかり潮垂しほたれて、運命を待つ姿でした。その側で口書きを取つて居るのは、得意滿面の三輪の萬七、お神樂かぐらの清吉。
女客と言ふのは、二十四、五の中年増、眉のあとも青々とした、凄いほどの美人ですが、小辨慶こべんけいの單衣はひどく潮垂しほたれて世帶くづしの繻子しゆすの帶にも少しばかり山が入つて居ります。