湯坐ユヱ)” の例文
どうしても、禊ぎの介添へたる湯坐ユヱの巫女と、巫女の父なる大忌人との上に今一つ、此物語では、巫女の陰に没してゐる幼神があつたに相違ないのだ。
唱導文芸序説 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
だが早くから、職業は変化して、湯坐ユヱ・湯母・乳母チオモ飯嚼イヒガミのほかのものと考えられていた。でも、乳部と宛てたのを見ても、乳母関係の名なることは察しられる。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
湯坐ユヱ・若湯坐ユヱ定め(御母を取り……湯坐に定めてと訓む方が正しいであらう。又、取御母を養護御母トリミオモの様に訓んで、……に——としての義——大湯坐……を定めてとも訓める)
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
湯坐ユヱ・若湯坐ユヱ定め(御母を取り……湯坐に定めてとむ方が正しいであろう。また、取御母を養護御母トリミオモのように訓んで、……に——としての義——大湯坐……を定めてとも訓める)
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
数多かつた壬生部の氏々・村々も、段々村の旧事を忘れて行つて、御封ミブといふ字音に結びついて了うた。だが早くから、職業は変化して、湯坐ユヱ・湯母・乳母チオモ飯嚼イヒガミの外のものと考へられてゐた。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)