温醇おんじゅん)” の例文
気の小さい温醇おんじゅんな男らしく、どこかに持病じびょうでもあるのか、艶のない黄ばんだ皮膚をしていて、細い眼のうちが薄黒く見え、その眼は絶えず、俯目ふしめになって、恟々おどおどしていた。
鍋島甲斐守 (新字新仮名) / 吉川英治(著)