済民さいみん)” の例文
「申しおくれた。自分は漢の左将軍、予州のぼく、劉玄徳というもの。——孔明先生を訪うわけは、乱世の現状を治め、済民さいみんの道を問わんがためです」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
厭な役廻りだがしかたがない。扶桑ふそう第一の智者と称し、安房の国の旋陀羅せんだらの子、聖日蓮セントにちれんは迫害を覚悟で、世の荒波へ飛び出して、済民さいみんの法を説いたではないか。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)