“海亡魂”の読み方と例文
読み方割合
うみぼうこん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
世に海亡魂うみぼうこん川亡魂かわぼうこんと唱え、海や川にて死したるものの霊魂が、水中に現出することありと申しておるが、武州秩父郷にて夜、網を携えて荒川の漁に出たものがあった。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
当時は遠方にてその火を望むものは、海上にて死せし亡者の霊魂が出現せりと思い、一時海亡魂うみぼうこんの評判が立ち、わざわざ海岸へ亡魂見物に出かける騒ぎとなったことがある。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
狐の所為とか天狗てんぐの作用とか、あるいは亡者の霊魂であると思い、海上にあれば海亡魂うみぼうこんといい、陸上にあれば幽霊火、怨霊おんりょう火等の名をつけ、種々の妄説を付会するようになる。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)