“浪子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なみこ75.0%
ろうし25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
祝宴が始まる前の控場ひかえじょうの大広間には、余興の舞台が設けられていて、今しがた帝劇の嘉久子かくこ浪子なみことが、二人道成寺ににんどうじょうじを踊り始めたところだった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
彼は飛んでもない舞台へ、いつとなし登場して来たことをじながらも、手際てぎわのいい引込みも素直にはできかねるというふうだった。浪子なみこ不動がすぐその辺にあった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
そしてこれが盧家ろけの小僕、浪子ろうし燕青と聞いて、さらに驚きを新たにしたが、しかし盧の再度の大難が、ここでわかったのは、まだまだ、天の加護として、よろこんだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ならば、委細のいきさつも聞いていよう。また、これにいる浪子ろうし燕青えんせいも顔見知りのはず。すぐ大牢を開けて、獄中の盧俊儀ろしゅんぎと石秀のふたりをわれらに渡してくれい」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)