浪子ろうし)” の例文
そしてこれが盧家ろけの小僕、浪子ろうし燕青と聞いて、さらに驚きを新たにしたが、しかし盧の再度の大難が、ここでわかったのは、まだまだ、天の加護として、よろこんだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ならば、委細のいきさつも聞いていよう。また、これにいる浪子ろうし燕青えんせいも顔見知りのはず。すぐ大牢を開けて、獄中の盧俊儀ろしゅんぎと石秀のふたりをわれらに渡してくれい」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
貴人の風格のある例の小旋風しょうせんぷう柴進さいしんは、衣冠いかん帯剣たいけんの身なりで、九紋龍史進と浪子ろうし燕青えんせいのふたりを供人ともびとに仕立て、大名府の小路こうじの角に、さっきから、かなり長いことたたずんでいた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)