“洛中洛外”の読み方と例文
読み方割合
らくちゅうらくがい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに致しましても此度このたびの兵乱にて、洛中洛外らくちゅうらくがいの諸家諸院の御文書御群書のたぐいの焼亡いたしましたことは、おびただしいことでございましたろう。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
一条二条の大路おおじの辻に、盲人が一人さまようているのは、世にもあわれに見えるかも知れぬ。が、広い洛中洛外らくちゅうらくがい、無量無数の盲人どもに、充ち満ちた所を眺めたら、——有王ありおう
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いくらき消すようにしても綿々として思い重なってくる女のことを胸から追い払うようにして、洛中洛外らくちゅうらくがいをさまよい歩いて、時としては人気のない古い寺院などに入っていって
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)