波際なみぎわ)” の例文
その瞬間庸三は何か現世離れのした感じで、海に戯れている彼女の姿が山の精でもあるかのように思えた。庸三はきらきら銀沙ぎんさの水に透けて見える波際なみぎわに立っていた。広い浜に人影も差さなかった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
いうと、武蔵は、大股おおまたに浜辺の波際なみぎわへ向って歩みだした。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)