法身ほっしん)” の例文
ポンというは真如しんにょということで、ポンそのものが真如の本体、法身ほっしんであると説明して、それから教えを説き立てて全く仏教のごとくに解釈してしまったです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
「人は人、拙僧は拙僧。——拙僧が槍は、いたずらに、諸人に勝たんためではおざらぬ。槍の中に法身ほっしんを鍛錬しているこれは一つの仏行でござる。余人との試合は、好むところでおざらん」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
理法として存在する仏陀であるが故に、これを「法身ほっしん仏陀ぶっだ」と言います。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
釈尊の肉身はくなっても、因縁という真理そのものは、因縁という法は、法身ほっしんすがたにおいて、永遠不滅なる仏教の真理として、いな、宇宙の真理として、今日においても儼然げんぜんと光っています。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
そこで答者こたえて遣手やりてでありますと「仏は人にして生死をまぬかれたり。仏の生死は仮りに生死を示現したり」などと言うて、仏に法身ほっしん報身ほうしん化身けしんの三種のあることを解するようになるのです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
そのごとく、法身ほっしん応身おうじん報身ほうじんの三つは、一釈尊に備わっていたのでした。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)