江戸川えどがわ)” の例文
わたくしは近年市街と化した多摩川たまがわ沿岸、また荒川あらかわ沿岸の光景から推察して、江戸川えどがわ東岸の郊外も、大方樹木は乱伐せられ、草は踏みにじられ
葛飾土産 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
あの時に江戸川えどがわ大曲おおまがりの花屋へ寄って求めたのがやはりベコニアであった。紙で包んだ花鉢をだいじにぶら下げて車にも乗らず早稲田わせだまで持って行った。
病室の花 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
牛込うしごめ江戸川えどがわ公園の西のはずれに、俗称大滝おおだきという、現在では殺風景のコンクリートの水門に過ぎないが、併しやっぱり大滝の様に水の落ちている箇所がある。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
江戸川えどがわ畔の花屋でベコニアのはちを求めてお見舞いに行ったときは、もう面会を許されなかった。奥さんがその花を持って病室へ行ったら一言「きれいだな」と言われたそうである。
夏目漱石先生の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「僕知っているんです。あなた江戸川えどがわさんでしょう。探偵小説の」
目羅博士の不思議な犯罪 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
酒かひにゆきの中里なかざとひとすぢにおもひ入江いりえ江戸川えどがわすえ