“水禍”の読み方と例文
読み方割合
すいか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もっとも洋裁学院も、あれからずっと休みなのであったが、夙川しゅくがわ松濤しょうとうアパートの方は幸いに水禍すいかを免れたので、製作の仕事を続ける分には差支えないのだけれども
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それに生憎あいにくと、水禍すいかから以後はすっかり天候が恢復して日照りがつづくので、一層埃が立ち迷って、名だたる高級住宅地の蘆屋の風致も、今年ばかりは見る影もなかった。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
水禍すいかの中を岡本駅まで逃げて来て見ると、阪急は不通であると云われて、更に省線の本山駅まで来たのであるが、省線も矢張駄目だめであることが分ったので、暫く駅で休んでいた。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)