母衣武者ほろむしゃ)” の例文
太鼓は三色みいろ母衣武者ほろむしゃが、試合場しあいじょうの左右から正面へむかってかけだすらせだった。そこには、矢来やらいと二じゅういまわされたさくがある。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
主を失って、泣きベソをいている母衣武者ほろむしゃたちは、おそろしい形相で、うしろへ槍を向け直し、からくも、武蔵守の屍を、どこかへ隠した。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いよいよ乱軍となるや、武蔵守は、母衣武者ほろむしゃ四、五十人ばかりを、両わきにひきい、金扇の馬じるしを目がけて
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、一人の若い母衣武者ほろむしゃが、その人間のかたまりを踏みつけて築土の根がたへ跳びついてゆく。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とうとうたる太鼓たいこ、三だんに打ちひびいたとき、れいの三色の母衣武者ほろむしゃ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)