歩廊ほうむ)” の例文
ひつそりとした白晝まひる歩廊ほうむに、巨大な列車が夢のやうに靜止してゐる。
大船駅で (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
眞暗な自己嫌忌に囚はれながら、それでも念のためにもう一度歩廊ほうむの時計を見た。不思議! 不思議! 時計はたしかに一時二〇分の時盤を指してゐる。念を入れて凝視した。たしかにちがひない。
大船駅で (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
われひとり寂しき歩廊ほうむの上に立てば
青き歩廊ほうむをさまよひつ
氷島 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)