次風つぎふう)” の例文
やや色づいた田圃たんぼの先に松並み木が見えて、そのあいだから低く海の光る、平凡な五十三次風つぎふうな景色が、電柱で句読くとうを打ちながら、空洞うつろのような葉子の目の前で閉じたり開いたりした。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)