“棗売”の読み方と例文
読み方割合
なつめう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そうです。七人の棗売なつめうりが七輛の江州車(手押し車)を揃えて、ぞろぞろと、夕方の店さきに草鞋わらじを脱いだじゃございませんか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この牡猴は無類の盗賊で芸を演ずるかたわら一日分の食物を盗むから、マア数分間見ていなさいとあって、猴使いがその猴を棗売なつめうりの側へ伴い行き蜻蛉返とんぼがえりを演ぜしめた。
七人の棗売なつめうりと、一人の酒売りが、うまく狂言をかいて、あの道へさしかかった十七名の生辰綱しょうしんこう輸送の兵に毒酒を食らわせて、十万貫の重宝を、一瞬にさらっていってしまったという騒ぎ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)