“棗面”の読み方と例文
読み方割合
なつめづら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
土蔵風の階上の窓は開かれて、その窓の欄干てすりに横向にもたれて、そのまたほろ酔の棗面なつめづらを外気に吹かれていた。Dさんだ。初め私は中学校長かと思ったがそうでもないらしかった。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
これは内密だが、一寸長唄に懸腕直筆けんわんちょくひつで富士山の画がお得意だ。D中学校長は温厚そのものといっていい。円い眼の笑えば眼尻が細くなる。棗面なつめづらである。酒にはすぐに赤くなる方である。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)