梨琴りきん)” の例文
姓はよう、名は梨琴りきんといって、気のやさしい——その代り病身そうな細腰の美人だったから、激しい働きには、不向きだった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、宵からとばりを垂れて、顔も見せずに泣いてばかりいる者があった。子を抱えた梨琴りきんであった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
於福の生みの母は、明国の産で——梨琴りきんという氏素姓もひくい一中国婦人であった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)