“梨丸”の読み方と例文
読み方割合
なしまる100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男は、豊田の館の郎党のひとりで、牛久うしく梨丸なしまるというまだ十七、八の小冠者である。むかし家に仕えていた乳母の末子であった。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おおっ、お館っ」——煙の中から泳ぐように、郎党の梨丸なしまるが、彼を見つけて、駈け寄って来た。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
初めの四、五日は、あし(安静村)の漁夫の家に、妻子を隠して、近くを警戒しながら潜伏していたが、偵察に出した梨丸なしまるや、走り下部しもべ子春丸ししゅんまるなどが、立ち帰って来て
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)