“桑剪(くはき)” の例文
彼は松に絡(から)みついて居るあの藤の太い蔓を、根元から、桑剪(くはき)り鋏(ばさみ)で一息に断ち切つた。彼は案外自分にも力があると思つた。
足早に出て行く主人の姿を、二疋の犬は目敏(めざと)くも認めて追駆けた。錆(さ)びた鋸(のこぎり)と桑剪(くはき)り鋏(ばさみ)とをかたげた彼が、二疋の犬を従へて、一種得意げに再び庭へ現れたのは、五分とは経たないうちであつた。