桐箪笥きりだんす)” の例文
いや無邪気といえば、子供ばかりではなく、露八自身もよだれらして、時々桐箪笥きりだんすに背中をすべらせては、吃驚びっくりしたように、渋い眼をしばだたく。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
道頓堀川どうとんぼりがわを隔てて、芝居茶屋のお内緒の桐箪笥きりだんすや、赤い座ぶとんや、長火鉢がのぞかれる。
治郎吉格子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)