柔嫩じゅうなん)” の例文
根曲り竹も、楊の根も、樅の肌も、はた長くしなれるサルオガセも、その柔嫩じゅうなんの手に、一旦は、撫でられぬものはない。
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
白樺の性根の失せてもろい枝や、柔嫩じゅうなんな手で人のすねを撫でる、湿ったわらびや、苔や、古い落葉の泉なす液汁や、ジメジメする草花の絨氈じゅうたんやそんなものが、むちゃくちゃに掻き廻されて、緑の香が強い
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)