東京子とうきょうっこ)” の例文
「もう冷かすのはよし給え。知らない人ばかりの宴会だから、恩典に浴したくなかったのだ。僕はこんな会へ来たら、国のことばでも聞かれるかと思ったら、皆東京子とうきょうっこになってしまっているね」
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
路々みちみち唐黍とうきび畑も、おいらんそうも、そよりともしないで、ただねばりつくほどの暑さではありましたが、煙草たばこを買えば(私が。)(あれさ、こまかいのが私の方に。)と女同士……東京子とうきょうっこは小遣を使います。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)