束修そくしう)” の例文
が、こちらの東京出發前に、かの女の學ぶべきことを寫眞にきめてやり、そこの束修そくしうやら二三ヶ月分の月謝やらを渡して來たのだ。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
「不意に來たからつて怪しい人間ぢやねエ。神田の八五郎といふ者だ。束修そくしうはいくらだえ。——樽代たるだいとか何んとかあるなら、さう言つてくれ。はゞかり乍ら——」
銭形平次捕物控:124 唖娘 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
「それは不思議でないにしても、弟子は一人殘らず他所よその者で、町内の若い者が束修そくしうを持つて頼みに行くと、家が狹いとか、隙が無いとか、何とか彼とか言つて追つ拂はれる」